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この裁判組織の腐敗と戦うことを始めた以上、この方面からも手をつけるということは、当然なことだった。ところがフランツがわめき始めた瞬間に、もちろん万事はおしまいになってしまった。小使たちや、おそらくはここにいるあらゆる人々がやってきて、彼が物置部屋で連中と掛け合っている場面を襲われることは、Kにも我慢ができかねた。こんな犠牲はほんとうになにびとも自分に要求することはできないのだ。もし彼がやる気があるのだったら、自分自身で着物を脱ぎ、笞刑吏に自分が監視人の身代りになると申出たほうが、実際事はほとんどいっそう簡単であった。ところで笞刑吏はこの身代りをきっと受入れはしなかっただろう。なぜなら、そんなことをすれば、少しも利益にはならぬばかりか、彼の義務をひどくそこなうことになり、Kが訴訟手続中であるかぎり、裁判所のあらゆるメンバーに対してKに手をかけることが禁じられているにちがいないから、おそらくは二重に義務をそこなうことになったろう。もちろん、この場合には特別な規定が通用したかもしれない。いずれにもせよ、Kは扉をしめる以外にできることもなく、だからといってそれでKにとってあらゆる危険がまったく除かれるというわけのものでなかった。最後にフランツを突いたことは残念だが、興奮していたということだけで申し訳がたつというものだ。上野 保育園 http://ikamono.tumblr.com/